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財政非常事態宣言

2009年8月1日更新

簡素で効率的な行財政システムの構築に向けて(小松島市財政非常事態宣言)

 現在、小松島市の財政はかつてない深刻な財政逼迫状況に直面しています。
 このままでは、企業の倒産に当たる財政再建団体となる最悪の事態も想定されることから、市長は、先の3月定例議会前の議員全員協議会で「財政非常事態宣言」という形の状況説明をさせていただきました。こうした厳しい財政状況を早期に克服し、将来を見据えた健全な行財政運営を確立するため、ここにあらためて「財政非常事態宣言」を行い、市民の皆様と一体となった行財政改革を実施し、簡素で効率的な行財政システムの構築に向けて取り組みます。

行財政の現状と今後の見通し

 小松島市の財政状況は、景気低迷の影響等による市税収入の伸び悩み、また、加えて国の厳しい財政状況から「三位一体改革」による地方交付税、国庫補助負担金の削減に伴い非常に厳しい状況が続いております。
 一方、歳出面では、福祉憲章条例のもとでの福祉サービス、長引く不況や社会保障制度関係経費である経常的経費、団塊世代の退職者の増加等による影響に加え、防災対策、少子・高齢化対策、環境対策などに多額の経費が必要となります。
 市では、こうした状況の中、個人であれば預金にあたる財政調整基金や減債基金の取り崩し、他会計からの繰入金や借入金、また全職員を対象に給料の5%カット、管理職手当の13%カット、55歳昇給停止、特別職給与の7%から10%カットを行うなどの行政改革を進め、平成16年度一般会計はどうにか決算ができる見込みであります。
 これまでも、電算化を推進する中で、給与支払い事務を人事課に一元化したり、養護老人ホーム(松寿園)を民間委託するなどで、過去5年間で職員総数の11%にあたる63人の職員を削減いたしております。
 また、毎年の当初予算の具体的な予算編成に当たっては、国・県の補助金の動向を注視し、財源確保に最大の努力を払うとともに、厳しい財源環境を踏まえ、行政改革の視点から可能な限り歳出を削減し、対前年比でマイナス予算といたしましたが、なお財源不足が見込まれております。
 今後も引き続き厳しい財政状況が予想される中、第三次行政改革実施計画 [PDFファイル/103KB]の前倒しで取り組んでおりますが、より一層の切り込みができない場合、下表に示すとおり、平成19年度にも財政再建団体に転落する規模の累積赤字となる最悪の事態が想定されます。

今後の収支見通し(普通会計ベース)

(単位:百万円)
区分平成15年度決算平成16年度見込平成17年度見込平成18年度見込平成19年度見込
歳入  A14,67114,42215,21613,46213,089
 地方税4,2154,2054,2054,2054,205
地方交付税(臨財債含む)4,4314,3174,3414,2714,135
国・県支出金2,9662,6883,9722,2812,227
地方債919995667658546
その他2,1402,2172,0312,0471,976
歳出  B14,61014,55015,50813,80514,058
 人件費4,3964,5733,4293,5204,147
扶助費2,0622,1342,1872,2032,188
公債費2,2442,3402,3462,4592,449
投資的経費1,9411,3123,1371,128923
その他3,9674,1914,4094,4954,351
収支(A-B)C61△128△292△343△969
累積収支10△128△420△763△1,732

 財政再建団体該当規模の赤字

※国における負担金・補助金や交付税の算定方法の見直し、定年退職者以外の退職者の動向等により、収支見通しが大きく変わる可能性があります。
※H17年度歳出が増加する大きな要因としては、市街地再開発事業の最終年度経費増によるものです。
※地方交付税には、一般財源不足対処のため発行される臨時財政対策債を含む。

より新しい収支見通し(平成18年8月広報)についてはこちら [PDFファイル/1.43MB]

※PDFファイルをご利用になるには、アドビ社が無償配布するアドビリーダーの組み込みが必要になります。
 お持ちでない方は、アドビ社より入手してください(別ウィンドウで開きます)。
※ページが表示されるまで、しばらく時間がかかる場合があります。

財政再建団体になるとどうなるのか

 前年度の赤字額が、財政再建団体の指標である標準財政規模の20%(小松島市の場合は約16億円)を超えると、財政再建団体に該当することになります。
 財政再建団体になると、総務大臣が同意した財政再建計画に基づき、計画的に赤字の解消を行うことになり、自治体独自の政策判断は著しく制約されることになります。
 事例等によると、職員数、給与のカットなどの内部努力はもちろん、市独自で実施してきたサービスの停止、使用料・手数料の値上げによる市民負担の増加、地方債の制限により、市が実施する都市基盤整備のストップ、各種団体に対する補助金や助成金の廃止・減額など、市民の皆さんの生活にも大きな影響を余儀なくされることとなります。

財政健全化に向けての基本的方向
 市では、厳しい財政状況を克服し、将来を見据えた健全な行財政運営を確立するため、計画期間を平成16年から20年の5ヵ年間とする第3次行政改革大綱を策定しております。
 その中で、「職員の意識改革」、「民間経営感覚による簡素・効率化」、「市民と行政の協働」の3項目の基本方針と経営収支比率や市税の徴収および確保、職員数、物件費の削減、補助費等の削減、市債発行の抑制の6項目の数値目標を設定し、財政健全化に向けた取組を行っています。

健全化への数値目標

「歳入の確保」

  • 市税の徴収および確保 現年・繰越分をあわせた徴収率90%以上を目標とした徴収率の向上を図ります。
  • 受益者負担の適正化 使用料・手数料の検討を行い受益者負担の適正化を図ります。
  • 市有財産の活用 市有財産である土地については、管理の適正化を図るとともに、不用財産の売却および再活用を図ります。

「歳出の削減」

  • 経常収支比率 経常収支比率90%以下(平成14年度実績96.5%)を目標とします。(財政構造の弾力性の度合いを判断する指標の一つとして用いられている比率です。算出は、人件費、公債費、扶助費等の毎年度経常的に支出さわる経常経費充当一般財源を市税、普通交付税等の毎年度経常的に収入される経常一般財源で除した率)
  • 職員数の目標 組織機構の見直しや事務の効率化により、500人以下を目標とします。
  • 物件費・補助費等の削減 物件費は5年間で20%削減します。
  • 市債発行の抑制 起債発行額を17億円以内を基本とし、計画的な事業化により起債総額の抑制と平準化を図ります。
     この数値目標を達成するため、取り組んでおります。

集中改革プランを作成

 皆様もすでにご承知のとおり.究極の行革といわれております市町村合併が残念な結果に終わり、平成16年度の決算見込みが明らかになる中で、行政だけの対応で難しい状況となりましたので、改めて、「財政非常事態宣言」を行い、市民の参画をいただき市民と協働して、第3次行政改革大綱と実施計画を見直し、その中で重点項目を集中改革プランとして再編成いたします。
 具体的には、定員管理の適正化や官民の役割を見直し、民間でできるものは民間で実施していただき、公共施設の整理統合等を進めることによって、「小さな市役所」を構築します。
 このように、集中改革プランを実施することで、財政再建団体への転落を回避するとともに、真に自立できる財政基盤の確立を図ります。

集中改革プランへ

財政非常事態宣言

 少子高齢化による人口減少時代を目前に控えております。一方、国地方を通じた厳しい財政状況の中、国においては「国から地方へ」地方分権の理念の下、国庫補助負担金の削減や地方交付税の財源保障機能の弱体化など、「三位一体改革」を推進しており、特に人口10万人以下の地方自治体などは、厳しい状況に追い込まれております。
 こうした大きな変化の中にあって、本市の財政状況は、バブル崩壊後の景気低迷による市税収入の伸び悩み、また国の「三位一体改革」に基づく、地方交付税や国庫補助負担金の削減などにより、歳入が著しく減少いたしております。
 一方、歳出面では、人件費、扶助費、社会保障関係経費への繰出金などの義務的経費に加え、本市活性化のため、これまで継続的に取り組んできた市街地再開発事業や、今後、東南海・南海地震対策等に対する防災対策に多額の経費が必要となり、こうしたことから、今後ますます厳しい状況が想定されます。
 これまでも、積極的に行財政改革を行う中で、財政健全化に努めてまいりました。
 しかし、ここでさらなる思い切った行財政改革を実行しなければ、極めて近い将来には、企業の倒産に当たる財政再建団体に転落するという状況でございますので、先の3月定例議会前において「財政非常事態宣言」ともとれる状況説明をさせていただき、マスコミを通じて市民の皆様にもご報告をさせていただきました。
 私は、こうした市民が不安に思う辛い情報であっても、市民生活に関わることでございますので、すべてを説明し、市民とともに行政を進めていくパートナーシップの方針で、これらの事態を回避すべく、情報開示を進め、計画・立案の段階から市民の皆様のご意見をいただきながら、危機感を共有し、市民と議会、職員が一丸となって健全化への道筋をたて、推進していく確固たる姿勢で取り組んでまいります。
 今後、財政健全化の推進について、市民の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

 平成17年6月5日

小松島市長 稲田 米昭